今話題のイヤーカフ型イヤホンは耳に挟み込んで使用する構造で、一般的なカナル型と違い耳を塞がないのが特徴です。最近人気が出てきているもののまだ使っている人は少ないため、使用感がわからず購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
今回はあのAnkerから発売されたイヤーカフ型イヤホンのSoundcore C40iを実際に3か月使用してみた感想をもとに解説していきます。この記事を読めばSoundcore C40iの使用感とイヤーカフ型のメリット・デメリット、どんな場面での使用がおすすめかが全てわかります。Soundcore C40iに限らずイヤーカフ型イヤホンを検討されている方もぜひ最後まで読んでください。

音質・音漏れは悪くないがカナル型にはやや劣る

イヤホンが耳の穴から離れる構造上、音質はカナル型よりやや劣る印象。物足りなさを感じて音量を上げると多少音漏れします。まあこれは想定内。満員電車であれば気になるかもしれませんが、自宅や屋外でながら聴きするには問題ありません。妻曰く、リビングで一緒にいる分には音漏れに気づかないレベルとのこと。 音質が気になる方は専用のアプリで各音域ごとに細かく調整することが可能です。低音域を強化するモードなんかもあります。
騒音計アプリで音漏れを計測してみた
- 夜の寝静まったリビングで検証
- スマホアプリ「騒音測定器」を使用
- 机に置いたスマホと顔との距離は約30cm
- YoutubeでMV「はいよろこんで(こっちのけんと)」を音量80%で流した
検証の結果、平均で約27デシベル程度の音が測定されました。参考までに27デシベルが具体的にどのくらいの音なのかChatGPTに質問してみたところ、「静かな住宅街の夜」「静音型冷蔵庫の稼働音」「空気清浄機の静音モード」くらいという回答でした。ただ、音無しの場合が約20デシベルだったので単純に27デシベル分の音漏れが発生しているわけではなさそうです。ちなみに音量を50%まで下げると騒音測定器では数値に現れないほど音漏れはありませんでした。


Anker Soundcore C40iのスペック詳細
![]() 【画像出典:ankerjapan.com】 Anker Soundcore C40i | ![]() 【画像出典:huawei.com】 HUAWEI FreeClip | ![]() 【画像出典:bose.co.jp】 Bose Ultra Open Earbuds | |
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価格 | 12,990円 | 27,800円 | 39,600円 |
特徴 | ・コスパ◎ ・音質〇(3Dオーディオ対応、アプリでカスタマイズ) ・音漏れ軽減〇(耳道に真っ直ぐに音を届ける指向性サウンド) | ・デザイン性◎ ・ワイヤレス充電対応 | ・音質◎(イマーシブオーディオ) ・音漏れ軽減◎(OpenAudioテクノロジー) ・8色展開 |
サイズ (イヤホン本体片耳) | 29×24×18mm | 26×22×25mm | 19×17×27mm |
カラー | 2色展開 (メタリックグレー、ローズゴールド) | 4色展開 | 8色展開 |
重さ (イヤホン本体片耳) | 約5.8g | 約5.6g | 約6.5g |
防塵・防水規格 | IPX4 | IP54 | IPX4 |
再生可能時間 イヤホン本体のみ/充電ケース使用時 | 最大7時間/最大21時間 | 約8時間/約36時間 | 最大7時間/最大19時間 |
充電時間 イヤホン/イヤホン本体+充電ケース | 約1時間/約2.5時間 | 約40分/約1.3時間 | 約1時間/約4時間 |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C ワイヤレス充電対応 | USB Type-C |
見た目のスタイリッシュさやワイヤレス充電を求めるならHUAWEI FreeClip、とにかく音質にこだわりたいならBose Ultra Open Earbudsもおすすめ。
マルチポイント接続対応でPCでの作業中も同時接続できる

スマートフォンで音楽、PCでWeb会議等、2台の端末に同時に接続し切り替えができるマルチポイント接続にも対応。例えば、自宅のPCでBGMを流しながら作業をしているとスマホに電話がかかってくることありますよね。そんな時でもいちいちイヤホンを取り外したり接続し直したりする手間が無く、シームレスに通話へ移行⇒終了後はすぐBGMを再開して作業を始められます。
誤操作が無い物理ボタンは正義

左右それぞれに大きめの物理ボタンを一つづつ備えており、再生・停止や音量上げ下げ等を行うことができます。接触ボタンだとうまく反応してくれないことがあったり、いちいち手袋を外さないといけなかったりと結構ストレスなんですよね。
またカナル型の場合、ボタンを押すときにイヤホンが耳の穴に押し込まれて不快だったりするのですが、イヤーカフ型は耳に挟んでいるためそのような心配がなく地味にうれしいポイント。
Anker Soundcore C30iと比較

2025年2月からエントリーモデルとして販売開始したAnker Soundcore C30iはなんと、C40iよりも5,000円も安いびっくり価格。なぜこんなに価格差があるのか気になり、違いを比較してみた結果は上図のとおり。価格差の割にはほぼ同等の機能を備えているといっても過言ではない。
筆者の場合はボタン操作が捨てがたいため、C40iでファイナルアンサー。公式サイトにあるクリアな音質というのがどんな音質なのかはぜひ試してみたいところ。とにかく安さ重視の方や、イヤーカフ型イヤホンを試してみたいという方にはおすすめ。
子供の世話や犬の散歩中でもインプットして生産性を上げる

ワイヤレスイヤホンといえばAirpodsのように耳の中に入れるカナル型が一般的ですが、外部の音が聞こえにくいのがネック。家族といる時や育児中のながら聴きには不向きなんですよね。移動中や一人で作業している時ならいいんですが。
今回の使用目的は音楽を楽しむことでもノイズキャンセリングでもなくラジオを聴き流すように情報をインプットすることでした。耳を塞がないイヤホンの中には耳にかけるものもありますが、眼鏡やマスクを着用していると取り外しの際に引っかかる恐れがあるのでより手軽に使えるイヤーカフ型にしました。
激しい運動をしなければ外れる心配はほぼない

イヤーカフ型は耳に挟んで使用する構造のため、歩いている間に外れて失くしてしまわないかが心配でした。結論、日常使いであれば外れる心配ほぼ無し。3か月毎日使用していて外れたことは一度もありません。イヤホン単体でもある程度挟み込む幅に融通が効くし、耳が小さくてガバガバだったとしても付属のイヤーカフキャップで幅の調整が可能です。片耳5.8gと軽く、耳に優しくフィットしてくれます。
耳が痛いのは最初だけで蒸れずに快適

耳の大きさには個人差があります。私の場合使い始めて1~2週間は長時間の着用で耳が痛かったです。慣れてくると痛くなくなりました。今ではつけている感覚も無いほど馴染んでます。耳の形が変わったのか痛くない絶妙なポジションに装着する技術が向上したのか。耳が小さい人は付属のイヤーカフキャップで微調整できるのでもっとラクかもしれません。私は最初からイヤーカフキャップ無しでも落とす心配がないくらいフィットしてました。
カナル型を長時間使用していると耳が蒸れてかゆくなることが多々あったのですが、耳を塞がないイヤーカフ型はそれが無いのもグッド。耳垢しっとり民は共感してくれるはず。
音楽を楽しむより「ながら聴きでインプットをしたい方」におすすめ

使用目的と製品仕様が合致していたため大満足でした。ただ、人によっては音質に物足りなさを感じたり音漏れが気になるかもしれません。音楽を楽しむことやノイズキャンセリングが目的の方はカナル型を検討しましょう。とにかく時間が無い、家事育児中でも少しでも情報をインプットして生産性を上げたいと思っている方はぜひお試しあれ!
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