たとえば共働き子育て世帯にとって、毎日の食器洗いは大きな負担ですよね。食事のたびにシンクは洗い物でいっぱい。仕事や育児の合間にこなすには、正直しんどい…。仕事から帰ってきて山積みの食器を目にするとため息が出ます。「少しでも負担を減らしたい…でも、食洗機って実際どうなの?」と考えたことがある方も多いはず。特に賃貸だと「設置できるのか」「コストに見合うのか」と悩みますよね。
そこで今回は、賃貸でも設置できる据置型食洗機について、愛用歴5年以上の筆者が『タンク式』と『分岐水栓式』の両方使ってきた経験をもとに解説します。この記事を読めば、『タンク式』と『分岐水栓式』のそれぞれの使用感やメリット・デメリットが分かり、食洗機導入へのハードルがぐっと下がるはず。家事の負担を家電で減らして、家族との時間を増やすためのヒントをお届けします!

【我が家の結論】『分岐水栓式』が圧倒的にラク

我が家は自動で給水する『分岐水栓式』をおすすめします。設置のハードルが高いことを考慮しても友人知人には『分岐水栓式』をおすすめしています。理由はシンプルで、運転のたびに水を汲むひと手間があるのと無いのとでは大きな差だからです。水を汲むか汲まないかでそんなに違う?と思われるかもしれませんが、塵も積もれば山となる。我が家ではタンク式を3年使ったのちに分岐水栓式に切り替えました。水汲みが無いラクさを日々実感しています。
食洗器を導入すると生活は激変する

そもそも食洗器自体の導入を迷っている方には今すぐ購入することをお勧めします。
たとえば共働き子育て世帯は、毎日が時間との戦いです。朝は子どもの準備、朝ごはん、自分の支度を終えたらすぐに保育園へ。食器を洗う余裕なんてありません。夕方はお迎え→朝の食器洗い→夕飯準備→お風呂→寝かしつけとバタバタ。やっと一息…と思ったら夕飯の食器洗いが待っています。我が家では食洗機を朝晩2回使いますが、手洗いなら20分かかるところを食洗器なら食器の出し入れだけで5分もかかりません。忙しい朝の数分は、本当に貴重ですよね!
また、光熱費の節約にもなり、長い目で見れば初期費用を取り戻すこともできて経済的にも有利です。
『タンク式』と『分岐水栓式』の違い
タンク式

- 給水タンクにあらかじめ補給した水で洗う。
- 工事不要で賃貸でも設置しやすい。
メリット | デメリット |
---|---|
工事不要で手軽に導入できる 簡単に撤去出来て引っ越し先でもすぐに使える | 毎回水を補給する必要がある 給水タンクがある分サイズが大きく設置にスペースが必要 容量が小さめ |
我が家では当初、アイリスオーヤマのタンク式食洗器を使用していました。場所は取るものの機能としては必要十分で価格も手ごろだったので重宝していました。当時住んでいた賃貸はキッチンの水栓が蛇腹ホースになっていて伸びるタイプだったので、直接給水出来てよかったんですよね。また、タンク式であれば分岐水栓工事の必要が無く管理会社への確認も必要ないため設置するハードルが低いのもうれしいポイント。
分岐水栓式

- 水道管から自動で補給される水で洗う。
- 分岐水栓の取り付けが必要。
メリット | デメリット |
---|---|
給水する手間がない 容量が大きい割には省スペース | 分岐水栓の取り付けが必要 引っ越す際に原状復帰しなければならない 引っ越し先の水栓の種類によっては分岐水栓の部品を流用できない |
家族が増えたことと、引越しにより水栓が伸びるタイプではなくなってしまったことがきっかけで、分岐水栓式に買い換えました。その時にはじめて「水が自動で補給されるラクさ」を実感しました。設置するまでのハードルはありますが、面倒なのは最初だけ。一度設置してしまえば毎日その恩恵を享受できます。コストに見合うリターンがあること間違いなし。ちなみに、筆者はホームセンターの店員の方に聞きながら分岐水栓の部品を購入してDIYで設置しました。工賃を安く済ませたい方はネットで調べながら自分でやってみるのもおすすめです。自信が無い方はプロに依頼しましょう。
分岐水栓式を設置するまでの9ステップ

まずは賃貸の管理会社(大家)へ確認しましょう。管理会社にとって入居者からの食洗器の相談はよくある話で了承を得られる場合がほとんどです。ただ、物件によってはNGの場合や、業者取付ならOK(自分での取付はNG)など独自ルールがある場合もあるので事前に確認するのがベター。
製品によってサイズや一度に洗える容量が違います。また、扉を開けた時のサイズや必要なスペースが変わるのも重要なポイントです。家族構成や自宅のキッチンの構造を元に最適なモデルを選びましょう。筆者のおすすめ食洗器については後述します。

置く場所を決める上で「スムーズに扉が開閉できるか」はチェックすべき重要ポイントです。基本的に分岐水栓式の食洗器はキッチンの蛇口から水をとり、キッチンのシンクに排水する構造です。そのため、必然的に流しの周辺に設置することになります。扉を開けたら蛇口と干渉したりしないか、シンクにある食器を食洗器に入れずらくないかなどをイメージしながら決めましょう。このほかに、コンセントまでの距離もチェックしておきましょう。
管理会社から事前に了承を得られれば自分で設置することもできますが、自信が無い方は購入先の家電量販店や水道業者等に依頼しましょう。プロに依頼すると工賃だけで10,000円前後する場合もあるようですが、食洗器の導入による光熱費の節約効果を鑑みれば安いものです。なお、水道業者に依頼する場合は悪徳業者に当たらないよう、くらしのマーケットでレビューが付いている業者を選ぶと安心です。
水道業者に依頼する場合は工賃とセットになっている場合が多いですが、少しでも工賃を安くしたい方や自分で取り付ける方は分岐水栓を購入しましょう。自宅の蛇口の型番を調べてPanasonic の分岐水栓ガイドから対応する分岐水栓の型番を調べることができます。

食洗器を設置するためのスペースを確保するために専用ラックや棚を購入しましょう。キッチンが広く食洗器を置くスペースが確保できていれば必要はありません。また、自分で分岐水栓を取り付ける場合はプラスドライバーやモンキーレンチが必要です。
ここまで準部ができたらステップ1で選んだ食洗器を購入しましょう。家電量販店で購入すればその場で取り付け工事の予約までできて便利ですが、少しでも安く抑えたい方はネットショップを比較して安いものを選ぶのがおすすめ。

分岐水栓の取り付けを別で依頼する場合は家電量販店や水道業者に電話して「分岐水栓はもうネットで買ったので取り付けだけお願いしたいんですけど」と依頼しましょう。
分岐水栓・備品・食洗器が揃ったらいよいよ取り付けです。筆者は分岐水栓を自分で取り付けましたが30分もかかりませんでした。業者に依頼する場合はもっと早いかもしれません。
タイプ別のおすすめ食洗器
子育て世帯におすすめなのは【Panasonic製 NP-TA5(分岐水栓式)】

我が家で使用している食洗器(NP-TA4)の後継機種です。
- リスト上位機種のNP-TZ500やNP-TH5より安価なのに一度に洗える容量は同じ
- 機能は上位機種より少ないですがその分操作がシンプルで使いやすい
- 肝心の洗浄力も申し分ない
少人数向けにおすすめなのは【Panasonic製 NP-TCR5(分岐水栓式)】

- 水切りかごサイズのコンパクト設計
- なのに約3人分の食器が一度に入るので実用性も〇
- スペース的にどうしてもNP-TA5が設置できない方におすすめ
タンク式で選ぶなら【Panasonic 製 NP-TSP1(タンク式)】

- 分岐水栓の取り付け不要ですぐ使えるタンク式
- 給水口が下部にあるので給水がラク
- 奥行スリム&ドアが上に開く「リフトアップオープンドア」で狭いスペースにも置ける
我が家で使っていたアイリスオーヤマ製のタンク式食洗器は立方体形状でかさばる上に給水口が本体上部にあったので給水が少し手間でした。その点、NP-TSP1はタンク式にも関わらずスリムタイプで給水口が下部にあるため給水しやすい。かゆいところに手が届くというかよく考えられているな~と感心するつくり。もし次の引っ越し先で分岐水栓不可だったら我が家はこれを選びます。
あえて『タンク式』がおすすめな人の条件
- そもそも賃貸の管理会社から分岐水栓工事の了承を得られなかった
- 単身世帯
- 引越しする頻度が多い
上記のような条件の方には『タンク式』がおすすめです。逆にこれらの条件に合致しない方の大半には『分岐水栓式』をおすすめしたい。
家事はなるべく家電に任せて家族との時間を大切にしよう

便利な家電を導入するにはコストがかかります。しかし、それ以上に生活の質を上げてくれたり、光熱費の削減など経済的なメリットが導入コストを上回ることもしばしば。なにより時短につながることで家族との時間を増やすことだってできます。家事はなるべく家電に任せて家族との時間を大切にしましょう。下記の記事で時短家電について詳しく解説しているので合わせて参考にしてみてください。

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